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  1. 長崎市議会 2018-09-19
    2018-09-19 長崎市:平成30年コンベンション誘致対策特別委員会 本文


    取得元: 長崎市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-09-09
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1           =開会 午前10時0分= ◯向山宗子委員長 出席委員は半数以上であります。  ただいまからコンベンション誘致対策特別委員会を開会いたします。 〔調査順序について協議を行った結果、「民間・ 経済界コンベション誘致取り組みについて」 と決定した。また、公益財団法人福岡観光コンベ ンションビューローのマーケティング・ディレク ターである嶋田和泉氏に参考人として出席を求め ることに決定した。〕 2 ◯向山宗子委員長 それでは、参考人入室のため、暫時休憩いたします。           =休憩 午前10時1分=           =再開 午前10時1分= 3 ◯向山宗子委員長 委員会を再開いたします。  私はコンベンション誘致対策特別委員会委員長をしております向山宗子でございます。  本日は本委員会へのご出席をお願いしましたところ、大変お忙しい中、快くご出席を賜りましたことに改めて感謝申し上げます。  本日は、福岡市におけるコンベンション誘致取り組みや、長崎市を含めた九州の他都市との連携について種々ご説明をお受けし、本委員会における調査・検討の参考にさせていただきたいと思っておりますので、どうかよろしくお願いいたします。  それでは、参考人から自己紹介をいただきたいと存じます。       〔参考人自己紹介
    4 ◯向山宗子委員長 それでは、参考人から説明を受けた後、委員からの質疑をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。  また、発言に当たっては委員長の許可を得た上、マイクをご使用いただきますようお願いいたします。  それでは、説明をお願いいたします。 5 ◯嶋田参考人 〔プロジェクターによる説明〕では、よろしくお願いいたします。ちょっと見えづらいかと思いますので、私も立った状態でご説明をさせていただきます。  私は、実はきょうで、ことし長崎を訪問させていただくのが8回目でございまして、ほとんど毎月のようにお邪魔しております。  非常にこういう密接なつながりになりましたきっかけが、実はこちらでございます。  昨年の10月に長崎の国際観光コンベンション協会様並びに長崎MICE事業者ネットワーク様のほうからお話をいただきまして、福岡市のMICEという形でお話しさせていただいております。そのときにお話しした内容と若干重複するところもあるかと思います。  まず、私ども福岡観光コンベンションビューローの中でのMICE部門がどのような形で発展してきたのかということをご説明したいと思います。福岡市を取り巻く環境でございますが、2013年6月に福岡市が観光庁の第1期「グローバルMICE戦略都市」に選定されました。そのときは第1期としてほかに東京、横浜、京都、神戸、そして福岡市が選ばれております。時を同じくしまして、福岡観光コンベンションビューロー内にMICEビューローを立ち上げました。これは約2年間かけまして、福岡戦略都市協議会というところで産官学が集まりまして、MICEビューローというものをつくり、それを経済発展のフックにしていこうということで話し合われまして、ではその組織をどこに立ち上げたらいいかという話し合いの中で、既存のコンベンションビューローの中にコンベンション誘致部というものがありましたので、それを機能強化させる形で発足させようということになりまして、2014年4月に日本最初MICE部門におけるワンストップDMOということで発足いたしました。ことし9月現在で、そのMICE部門スタッフは13名おります。私も含めまして正社員、契約社員が6人、それから旅行社からの出向という形で4人、それから交通事業者から1人、派遣・臨時という形で2人、そのうちイギリス人と中国人のネイティブスピーカーが1名ずついるというような状況です。それからMICEビューローが立ち上がるのと同じくして、福岡市が国家戦略特別区域グローバル創業雇用創出特区」に選ばれました。これが実はMICEの誘致にも深くかかわっております。これにつきましては後ほどまたご説明させていただきます。  その後、Meeting Place Fukuoka、この後略してMPFと言わせていただきますが、そのMICE部門に携わるMPFが発足して、2016年6月には福岡市が過去最大となる国際会議ライオンズクラブ福岡大会を開催いたしました。世界120カ国、3万8,000人の方々が一堂に会したわけでございます。これを契機に施設、そしてソフト、そういったおもてなしの環境を整えていくというようなことが進んでまいりました。このように、大型のMICEを誘致することによって地元が活性化していくということで、MICEに対する大きな期待というものが寄せられております。また、昨今ではよくニュースなどでお聞きになっていらっしゃるかと思いますが、福岡市の商業の中心地である天神地区、ここがリニューアルをしようとしております。天神ビッグバンと言われるものでございます。皆様ご存じのとおり、福岡市は空港が非常に近いということで便利である反面、航空法上の規制がございまして、高さ制限があります。今までは約70メートルまでの高さしか天神区域はビルが建てられなかったものが、これが約110メートルになりますので、これは段階的になっておりますけれども、3階から6階ぐらいのフロアを増設することが可能になります。このような建て替えの動きが、目抜き通りである渡辺通りあたりを中心に、この数年続いていくことになります。これによって何が発生するかといいますと、オフィスというものが今ほとんど中心地では足りないという状況になっておりますけれども、このオフィスをふやすことによって、福岡市で開業する人たちをふやそうと、つまりスタートアップです。これを福岡市が今注力しているわけでございます。  そして、2021年4月には、福岡市ウオーターフロント地域に約5,000平米の新たな展示場が開業する予定となっておりまして、今コンベンションゾーンと言われておりますウオーターフロント地域ですけれども、現在は3つの施設を有しております。マリンメッセと言われる8,000平米の展示場、そして大相撲の11月場所が行われております国際センターと言われているところ、ここが1階が3,000平米、2階が2,000平米、合わせて5,000平米の場所になっておりますけれども、これだけでは大きな展示場というものが足りないということで、2期展という言い方を私どもはしておりますけれども、もう1つの展示場ができます。そしてもう1つが国際会議場ということで、2003年の日本医学会総会、これがこけら落としになりましたが、3,000平米のホールを有する会議場を有しております。新たな展示場ができることによって、また産業系のMICEというものの誘致を強化していこうというような動きを現在とっております。  今ご説明したものを外向けに表現した資料になります。私どもが誘致する上で、お客様に対して表現している資料がこのスライドになります。「チーム福岡」のおもてなしということで、ワンストップサービスができますということをお客様に対してアピールしているスライドになります。ワンストップサービスというのは何かと申しますと、主催者様がいろいろと会議を開こうか、展示会を開こうか、イベントを行おうか、そういったことを考えるときに、まず会場がどういったものがあるか、そしてホテルがどこにあるか、それを手伝ってくれる旅行社会議運営会社がいるのかどうか。会議が決まったとして、その後の輸送手段はどうなっているのか。末端に至れば、看板はどうなっているか、音響・照明などの機材はどうしたらいいか、お弁当はどうしたらいいか、こういったことを、このMeeting Place Fukuokaができる前は、その都度、いろんなところにお問い合わせされていたことと思います。実際に私どもコンベンションビューローの昔からいるスタッフも、MPFが立ち上がった当初は、お電話を受けた際にそれはうちの範疇じゃないので、どこどこに聞いてくださいというような、たらい回しのような電話の応対をしている者もおりましたが、今ではこのワンストップということが徹底されておりまして、何かお困りのことがあれば、こちらのほうから実際に調べてつないであげるというようなことを心がけておりますし、むしろ言われる前からこういったことができますよというようなことを積極的にお客様のほうに提案するスタイルに変わってまいりました。つまり、このMeeting Place Fukuokaという外向けの表現というのは、福岡を人の集まる輝くまちへというような意味合いを込めてつけられた部署の名前でございます。  それでは、このMPFが立ち上がって以降、どのようにMICE誘致に取り組んできたかというのを幾つかのフェーズに分けてご説明したいと思います。  まず、第1フェーズですけれども、自己分析「SWOT Analysis」と皆様もお聞きになったことがあると思いますけれども、このようなところから始めました。というのも、自分たちがどのようなポジションにいるのかということを知らずして、打って出るということはできませんので、まず自分たちが外からどのように思われているのか、そして自分たちの強みは何で、弱みは何なのか、どういうチャンスがあるのか、こういったことをまず自分たち話し合いを行いました。それでここに、特徴は語る、メリットは売り込むと書いておりますが、幾ら私たちが自分たち自分たちのことをいいと思ってお客様にアピールしても、それが全く向こうのニーズとマッチしていなければ空振り状態になりますし、むしろうっとうしいというか、そういうことじゃないんだと、いらつかせてしまうようなことにもなります。ですので、福岡の特徴の中でもさらに強みといえるようなものが主催者お客様ニーズと合致したときに、初めて福岡で開催していただくメリットということになるわけです。どれだけその強みというものがよその都市と差別化できるかというところが、誘致のための重要なポイントになります。私が海外のMICE商談会展示会等で15分刻みぐらいで1日に十数本ぐらい商談を行うときに、海外のクライアントからまず第一声で聞かれるのが、あなたの都市は何が違うの、何ができるのということです。つまり、短い時間の中で、いかに福岡というところがほかと違う特徴を持っていて、それがあなたのビジネスにこういう貢献ができますよということをアピールしていかなければ、国際競争には勝てないと思っております。  続きまして、この自己分析をもう少し掘り下げていきますと、今申し上げたところの重複にもなりますけれども、このような形でCustomer Focus Sellingと海外でも言われておりますけれども、ビジネスを把握する5つの要素、これはMICEに限った話ではなく、あらゆるビジネスに共通していえる要素ではないかと思いますけれども、これをMICEに当てはめた場合に、どういう目的があってその会合を開くのか、そしてそれはどのような要件が必要になってくるのか、そしてそれを開く何か動機づけになっているようなものがあるのか、こういったところがまずニーズと言われているところでございます。  かたい言葉で言ってちょっとわかりにくいと思いますが、例えば、とある医学会を開催しようと考えていらっしゃるドクターがいらっしゃるとした場合に、当然ながら何々学会というような形であれば、その分野の医療発展とか、患者様のための医学的な進歩というものを目指して学会は開かれると思いますけれども、個人的な背景でお気づきのところでは、もしかするとその方が後数年で退官されるとか、では退官の前に地元への花道ということで開こうと、結構医学界の場合には、そういうような傾向があります。というようなことで、何かを開く上では、心得、やりたいと思う何かのきっかけがあるんだろうと、こういったことを把握することが大切です。  そしてまた、Decision Making Process、意思の決定プロセスを知り、決定権者が誰なのかということを知る。これも重要なポイントで、ありがちなのが、全く決定権を持っていないところをずっと営業で攻めていても、いつまでたってもその結果が見えてこないというようなことがないようにということです。  そして過去の履歴です。以前はどういうようなところで開かれていたのか。ホテルで開かれていたのか、それとも公共の施設で開かれていたのか。そういったことも含めて、どういったところで、どのようなサイクルで開かれていたか、こういったことが重要になってまいりますし、当然予算とか、どこと競合しているのかによって立てる作戦も違ってまいります。こういった要素を誘致する上で主催者様から情報を引き出すということが、誘致活動の中でとても重要になってまいります。  つまりは、案件を獲得するには受け身ではだめであって、攻めのスタイルで営業しないといけない。そして、攻めるというのは、主催者にとって成功を導くためのご提案ができること。その上では、箱がいいとかいうことだけではなくて、自分のまちが、いかにお客様にとってメリットにつながっているかということをアピールすることが大切ですというようなことをスタッフに常に申して、皆で活動しているところです。  事例としまして、福岡市の現状でございます。先ほども申しましたが、強みというところでは、福岡空港から都心まで車で約10分、地下鉄では博多駅まで6分、天神まで11分。これはもう本当に世界に誇れるアクセスのよさということで、非常にアピールできるポイントです。近いということは時間を節約することもできますし、来られる方のストレスも解消することができるということを訴えております。また中心部がコンパクトにまとまっているということで、あちこち遠出をしなくても、あらかたのことが中心部のあたりで全て賄うことができる。会議施設につきましても、コンベンションゾーンが市内の中心地からバスで5分から10分ぐらいの距離にあるということです。そしてまた、アジアゲートウェイということで、アジアとのアクセスが非常によいということで、現在福岡空港は全世界の22都市に就航しておりますけれども、主にアジアの各都市と就航しております。  こういったようなことをアピールすることができるかと思いますが、片方で弱みとしては1番目に書いておりますように、福岡といっても海外、特に欧米にまいりましたら全く知名度がないということです。残念ながら、日本といえば東京、京都、大阪、札幌。長崎さんのほうが、むしろ私どもよりよっぽど有名でいらっしゃいます。それで福岡というのを認知していただくためには何が必要なのかということで、ブランディングが必要になってくるなということで、次のアクションにつながってまいります。  先ほどアジアとの連携の意味ではアクセスがいいといっておりますが、欧米のフライトは、わずかに1本しかございません。2年前まではKLM、オランダ航空が就航しておりましたけれども、これがなくなりまして、現在ではフィンエアーフィンランド航空です。こちらがヘルシンキと福岡をつないでおりますけれども、5月から10月までというような季節運航になっております。最も学会が盛んな11月ごろというのは就航していないわけです。桜の時期である3月、4月も就航していないということで、いかにして年間を通じて欧米のフライトというのを定期運航させるかというのも、福岡の課題だと考えております。  その次、福岡といえば何、というアイコンが確立していない。福岡といえば食べ物でいえばラーメンかもしれませんし、明太子かもしれません。また九州のほかのところと同じように、福岡全域でいけば温泉があったり、自然もあったりと。欲張りでして、いいところはいろいろと申し上げることができるんですけれども、これというものがなかなか表現できない。北海道であれば雪であったり、パウダースノーであったり、京都であれば、やはり古都ということです。そういったところが、なかなか表現できないということです。  それと一番下にも書いてますが、福岡は支店経済のまちということで、拠点となる本社機能を持った企業が非常に少ないということです。福岡市には第一級河川がないということもありまして、商業都市としてずっと昔から発展してまいりましたが、その隣の北九州さんは鉄工所であったり、それを絡めて自動車産業が非常に盛んであったり、今では安川電機さんがあったり、TOTOさんがあったり。また、南の久留米のほうではもともとブリヂストンさんの本社があって、いまだに世界の航空機のタイヤは久留米工場でつくられております。こういった施設が周りにはありますけれども、市内にはないということで、そうであれば地域連携をするしかないと考え直しております。  また、欧米のフライトについてもですが、ではどういうふうに説明したら福岡というものを認知していただけるかということですけれども、3年ぐらい前から、ふと気がついたのが、実は福岡とつながっている海外の近隣の大都市は、世界のハブ空港になっているということです。例えばですけれども、ソウルの仁川空港仁川空港とは1日に10本就航しております。ほとんど国内線のように、アクセスが非常にいいということです。そして仁川空港はオリンピックも終えて海外全世界に非常にアクセスがいいということで、むしろ私どもは欧米のMICE主催者には、仁川空港を経由して福岡に来ていただくと非常にストレスなく速いですと。これが成田だったり関空を経由して説明すると、どうしても田舎のほうのまちということになって、競合するまちが広がってしまうんです。全国各地と競合しなくてはなりませんが、日本の中での九州のゲートウェイという形で、大陸に向かっては福岡というところが近いですということをアピールする上で、仁川空港であったり、また1日に6本から8本就航している上海、ここも世界中とつながっています。このようにして、周りには国際的に有名なハブ空港がありますので、そこをどうぞ基点に福岡に来てくださいというような説明の仕方をして、この弱みというものを払拭しようとしております。つまり、強みというものは積極的にアピールして生かしていけますが、弱ければ強いところと連携していくことによって、弱みを払拭していこうということをブランディングの上で心がけております。  次の資料はMICE市場における福岡のポジショニングの中の1つ目で、まずJNTO、日本政府観光局国際会議統計調査による都市別ランキングです。福岡市はおかげさまで、現在のところ8年連続で東京に次いで第2位ということで、着実に開催件数を伸ばしております。実はふえてもずっと一緒なんですけれども、この件数の4割は、九州大学で開催されているものになります。つまり、九州大学さんの恩恵というものが非常に大きいということになります。今月末か来月初めには、2017年に開催された調査が発表されると思いますが、ちょっとこれよりは件数が落ちる予定でございます。まだリリース前なので、その理由とか詳しい情報というのは、今申し上げられませんが、恐らくこの傾向は後1年ぐらいは続くかと。その後はまた再び上昇する傾向にあるのではないかと踏んでおります。でもごらんのとおり京都とか神戸とか、いろんな都市がどんどん伸びてきて、非常に国内でも熾烈な争いになっております。そして、全国各地にいろんなMICE施設展示場であったり会議施設がこれから続々とオープンする予定でして、もちろん長崎市様もこれからおつくりになられると思いますけれども、九州の中でも既に昨年の4月に、久留米久留米シティプラザという立派な会議施設ができておられますし、また熊本さんも熊本城ホールが間もなくオープンされるということで、九州の中でもいろんな施設がオープンする見込みになっておりますので、各都市やはりそれぞれに頑張って活動されていらっしゃるので、こういうランキングだけに頼らない、これからのMICE、どういったものを目指していくかというものも現在の課題になっております。  少し飛ばしますけれども、次の資料、この国際基準に照らした場合、福岡もアップダウンが激しいんですけれども、こちらは国際会議協会、ICCAと呼んでおりますけれども、国際会議協会が毎年5月に発表している世界の都市別ランキングになります。国別ランキングで去年は、日本は中国に並ばれてしまいまして、その原因をつくったのが福岡だと思って、ちょっと申しわけないと思っておりました。ことしは他都市さんが非常に頑張られて、圧倒的に中国よりも上回ったと発表されております。それで、このランキング先ほどランキングと何が違うかと申しますと、日本の基準というのは、50人以上参加している会議で、なおかつ外国人が、極端に言いますと外国からのスピーカーが2カ国でそれぞれ1名ずついて、残りの48人が日本人であっても国際会議1件となります。よく九州で多いのが、日中韓の何とかシンポジウムと。中国からのスピーカーが1人、韓国からのスピーカーが1人、残りは全員日本人であっても国際会議1件となります。これが日本の基準です。ところがこの国際基準というのは、3カ国以上で持ち回り開催になっている50名以上の会議ということで、しっかりとした母体があって、ずっと長く運営されているということが基準になりますので、こういうネームバリューがある会議を引っ張ってくるというのは、なかなか大変です。先ほども申しましたように、東京に次いで第2位をキープしている中で4割が九州大学さんということで、大学が毎年主催されていらっしゃるシンポジウム、セミナーといったものが国の基準では国際会議になりますが、世界基準になりますと、国際会議にはならないということになります。こちらのほうもアップダウンが激しい状況になっております。私どもMeeting Place Fukuokaが立ち上がるときに目標に掲げられたのが、2022年までに世界ランキングで50位以内に入る、大体年間50件ぐらいの開催が50位ぐらいなんですけれども、50位以内に入るということを目指して、この組織が立ち上げられたんですけれども、なかなか達成するのが難しいということを感じながら日々活動しております。  先ほどの第1フェーズを経まして、第2フェーズに入っていく上で、短期ミッション中期ミッションとを分けて書き出しております。まず、短期ミッションとしては、弱みである福岡の知名度をいかにして向上させるか。国際メディアで広告・宣伝を打ったり、見本市、商談会へ積極的に参加したり。また弱みの部分を払拭する上でも、九州各地いろんなところの自治体さん、コンベンション協会さん、または産業界、学術界と連携していくことによって、より主催者様にとって魅力的な開催地をアピールしていけるような連携・ネットワーキングを進めていくこと。そして営業ツールというものを全面的に見直ししていくこと。こういったことを短期ミッションで行ってまいりました。  中期としましては、今申し上げた国際会議協会世界ランキング50位以内に入ること。そのためにも誘致決定率を高めるためにキーマンと言われる方々、主催者の中でも特に決定権をお持ちの方を積極的に招聘して、実際に百聞は一見にしかずですので、見てもらったらよさがわかってもらえるということで、足を運んでもらうような活動を強化しております。また、会議を開いていただく上では、幾ら会議施設だけがよくても、そのほかのインフラ、ソフトが整っていないといけませんので、こういったものも市やいろんな機関と一緒に整えていこうということで、まちづくり、人づくりというものを促進していこうとしております。また私どもの部門の中では、誘致を何でもやっていくというよりも、何かフォーカスして誘致していくべきであろうということで、展示会や商談などを伴うような産業系のMICEというものを誘致していくことによって、地元産業界とのマッチングの機会にMICEがなっていけばいいなということや、先ほど冒頭でお話ししましたように、高さ制限の規制というものをなくしてオフィスをふやす上でも、創業につながるようなMICEを誘致していこうと、こういったことをやっております。つまりMICE誘致の重点分野というものを設定させていただきました。  第2フェーズ、ちょっとおさらいですけれども、スライドにも書いてありますように、写真に載せてますが、博多織というものがことし777周年を迎えております。ブランドというのは、何もロゴマークやデザインだけではないんですけれども、体現していく上ではこういうデザインというのも非常に大事になってまいりますので、この博多織を基調にしたものに統一した営業ツールというものをつくってまいりました。それまでのコンベンションビューローでは、毎回つくるたびにデザイン、見た目、写真、文字のサイズがばらばらでして、どこのまちがつくったものか、さっぱりわからないと。これでは商談会などでもなかなか認知をしてもらえないということで、こういう統一したデザイニングのツールというものをまずそろえました。そして武器がそろいましたら、このブランドのイメージというものを発信していかないといけないということで、まずは地元のほうに関してはMICEサポートセミナーというものを開催しております。大学で2回、ステークホルダー対象で3回と書いておりますが、もうちょっと回数は、今ふやしております。年にステークホルダー向け1回と、大学・主催者向け1回と、東京で1回と、年に3回は開いております。というのは、まず私たちが外に打って出ているメッセージというものを中でも共有して、そして同じMICE産業界に携わっていらっしゃる事業者さんたちにも同じメッセージを発信していただきたいからです。コンベンションビューローが言ってることと旅行社さんが言ってること、会議施設さんが言ってることがばらばらですと、足並みがそろいませんので、こういうツールというのを共有し、メッセージも共有していくということで、内向きのセミナーも何回も開いております。  次からお見せするものというのは、実際に提案書として主催者様にお出ししているものを抜粋しております。その中の日本語バージョンで幾つかお見せしたいと思っております。こちらのページというのは、まずいかに市内がコンパクトにまとまってますよ、会議施設から空港・駅までは非常に近いですというようなことをアピールしているものになります。  そして次ですけれども、これも必ず提案書の中に盛り込んでいるものになります。九州は1つということで、福岡の周りには非常に見どころがたくさんありますということで、九州各地をいつもご紹介しております。主催者様によって温泉地を好まれるところもありましたら、こういう焼き物などに興味を引かれるところもありますし、長崎さんに関しても平和公園とかに非常に関心を示される主催者様もいらっしゃいます。またダイナミックな阿蘇、こういったところに行きたいというインセンティブツアーの主催者様もいらっしゃいます。このように、京都や北海道に行かなくても、日本の自然、観光名所は九州にたくさんありまして、非常に短時間でアクセスできるんですというようなことをうたっております。  そして、ソーシャルプログラムの提案ということで、これにつきましては福岡が結構先駆者ではあったんではないかと思っておりますが、最近では他都市さんも同じような動きをされていらっしゃいます。会議に関するご提案をするだけではなくて、一昔前であればアフターコンベンションという言い方をしていたと思います。最近ではもうプログラムの中に、こういった視察というものが盛り込まれている会合が非常にふえてきています。こういう歴史的なもの、もしくはまちの特色となるもの、ユニークベニューを訪れながら、次のページの、産業につながるような視察先というものによって、新たなネットワーキングの機会というものをもとめていらっしゃる主催者様が非常にふえてきております。国内の学会でも、こういったものが、だんだん入ってきておりますので、その上でも、福岡市内にはたくさんはないんですけれども、福岡市の周辺にある、先ほども申し上げたような安川電機さんであったりTOTOさんであったり、もしくは世界ナンバーワンクオリティーに3年連続認定されたレクサス工場であったり、こういったところをご紹介することによって、ほかの都市との差別化というものを訴えております。実際に私たちがこういったところに行ったことがないと、なかなかそこのよさというのが伝えられませんので、年に1回はサイトビジットツアーという名目で、私たちが注力する分野に関して視察をするツアーを行っております。この折には観光・MICE業界の方々だけではなくて、九州一円の経済団体、産業団体にもお声がけをしまして、いつも大手メーカーさんであったり、新たに起業されたベンチャー企業さんであったり、いろんなところの方々に視察ツアーに参加していただいております。  先ほど申し上げましたように、2015年、3年前から全方向で誘致するというよりも、もう少しフォーカスしていこうということで、福岡市の強みを生かす、もしくはこれからもっと強みにしていきたいと思っている分野について、MICE誘致における重点分野を6つ設定いたしました。  次世代技術、昨今でいえばIoTとかAIとか、もともとある自動車業界を生かしてモビリティー、そして九州大学さんや福岡市、福岡県で開発をやっている水素エネルギー、こういったものを生かしたような次世代技術の先端研究施設であったり、もしくは実際に事業を行っている場所であったり。またはクリエイティブ産業、福岡市にはアニメーターとか、もしくはゲーム会社が幾つかございます。こういったところやファッション業界、エンターテインメント、こういったものです。来年の2月には、最近メディアをにぎわしておりますけれども、eスポーツの国際大会を誘致いたしました。1万5,000人ぐらいは参加すると言われておりますけれども、こういったものもどんどん招致することによって、このクリエイティブ産業で盛んなまちというものを世界に訴えかけられるようになっていけたらいいと思っております。  医療、医学はもともと大学のほうで盛んに開催、ホストをされていらっしゃったので、それを引き続きということと、また食、フードビジネスということにおきましては、いろんな原材料であったり、また飲食店が盛んであったり、ラーメン屋さんが、一蘭、一風堂、こういったところが世界にも進出していますので、海外の方を招致してお話しすると、一風堂、一蘭というと、ああ知ってると。それは福岡だったのとよく言われます。そういったことをアピールして、フードビジネスに関する商談会展示会、こういったものを誘致することはなかなか難しいんですが、開催に向けての支援をしたりというようなことを行ったりしております。  また、スポーツに関しましては私どもが主管となって誘致していくというよりも、福岡市の中でそれを専門にする部局がありますので、ここに誘致の話が来た折に側面でサポートするという形でございます。来年のラグビーワールドカップ、2020年のオリンピック・パラリンピックのキャンプ誘致、2021年の世界水泳と、ここまでは見えてきているんですが、では2022年以降がどうなのかということが今課題になっております。そこで今挙げております6つの重点分野だけではなく、さらにこれらが関係する産業系MICEスタートアップ系のMICEというものを誘致していこうとしております。  福岡市はいろんなことをテスト、実証するのに非常にいいサイズとよく言われます。ですので、その実証実験をする、そういったことを会議、イベントの折に同時にやっていただく。そんなことを伴うようなMICEの誘致ができるのが一番福岡市にとってはいいのではないかということで、ではどういったものがあるのかを現在検討を始めたところでございます。といいますのも、先ほど来申し上げてますように、MICEというのは世界の方々と地域、産業界、学術会とをネットワークする、そのマッチングの機会であると私たちは捉えているからです。  ここまでをちょっとまとめますと、MICEセールスというのは、施設を売ったり、もしくは限りある助成金等で誘致するだけではなくて、まちを売り込むことだと私は考えております。つまり、我がまちのよさというものを相手にアピールして、そこで向こうのメリットというものを提供できるということをアピールすることによって、誘致していくことができると考えております。  そしてまた、これも復習になりますが、いろんなところと連携することによって、さらにその強みは、またさらなる強みになり、弱い部分というのもお互いにカバーし合うことができると考えております。その意味では、常に九州は1つというつもりでMICEの誘致に携わっております。  その事例を1つ簡単にご紹介したいと思います。ことしの5月に福岡国際会議場で開催されましたアジア太平洋地域ITSフォーラムというものなんですけれども、ITSというのはIntelligent Transportation Systemの略で、かたいので何のことだろうと、ちょっとなじみがないかもしれませんが、交通系のカードを皆様は何かしらお持ちかもしれません。これで今は乗り物に乗るだけではなくて、コンビニでも買い物ができます。それでデパートにも行ったりポイントもためたり、ポイントを使ったり。こういったものも、このITSの仕組みの一環になります。または高速道路などを乗りおりするときに、ETCカードが使われてます。それで今コネクテッドカーと言われて、カーナビの中に災害情報であったり、天候情報であったり、渋滞情報はもちろんですけれども、いろんな情報が飛んできたり、こういったものも、このITSの技術の1つになりますが、こういったもので最先端のものといえば、今自動運転が非常に旬になっております。日本もですが、アジアの大都市は皆、今高齢化社会を迎えようとしております。そして若者が非常に少ないということで、過疎化が問題になっております。70代、80代になっても運転しようとしている人たちがいるけれども、その人たちを取り残されている状態にしないようにするには、どういう技術をもってこれをカバーしていけばいいかとか、または遠隔地にいる方が医療を受けられるようにしようとか、または交通弱者と言われるような方々、お子さんであったり高齢者の方々であり、ハンディキャップを持っている方々であったり、そういう方々の事故を防ぐかとか、大量にクリーンエネルギーで運ぶにはどうするかとか、そういった現代社会の問題をどうやって解決するかというのを交通部門で話し合われた会議になります。  こちらにつきましては、1回目に誘致をチャレンジしたときに落ちてしまいました。しかし、福岡というのを知らなかったけど、プレゼンテーションが終わって今認知した。オリンピックと一緒だから、2回、3回とチャレンジしていけば必ず開催できると言われまして、2回目にチャレンジして誘致することができました。このとき実は長崎の方もかかわっていらっしゃるんですけれども、オール福岡からオール九州、オールジャパンで実行委員会をつくりまして、そして福岡、九州らしいおもてなしで開催を支えていきました。おかげさまで会議登録も展示会の参加者数も、展示の出展数も実証実験の数も、これまでにない最大規模のもので開催することができました。  それで実証実験の事例の1つですけれども、福岡空港というのは現在国内線と国際線のターミナルが別々に離れております。中で無料のシャトルバスというものが運行されております。一般の自動車が通らない区間が、わずかですがあります。ここで初めて、運転手は同乗していらっしゃるんですけれども、手放しの状態、自動運転のレベル4と言われる段階での実証をその期間中に行ったりしておりました。こういったことだけではなくて、先ほどいった交通系カード、これを会議のIDカードにして、事前の登録情報を全て入れ込んで、ランチタイムには、自分が例えばベジタリアンですとか、もしくはムスリムなのでハラルしか食べませんとか、そういった情報も全部タッチ式で、このランチボックスをどうぞという形で連動させたり、会議期間前後で市内の乗り物はどこでもオーケーというようなことで使っていただいたりとか、そういったことを試した会合でありました。  もう1つ、地域連携事例ということで、オール九州の海外MICE誘致活動の事例をご紹介したいと思います。2016年4月に九州ファムトリップアンド九州MICE商談会というものを初めて実施しました。きっかけとなったのは、その1年前に上海で行われていたMICE見本市だったんですけれども、ここに7割ぐらいの欧米の方々が来られてたんです。てっきり上海であるので、中国系が圧倒的大多数で、残りがアジア圏かと思っておりましたら、とにかくやはり上海というところの吸引力があるのか、欧米の会議主催者、旅行主催者の方々が、大変参加しているということに驚かされました。それで、その見本市の主催者に交渉しまして、ここに集まっている人たちの中から、日本、九州に興味がある人たちをこの見本市が終わった後、翌年招待したい。そして見てもらって九州というところのよさを知ってもらいたいということを提案しましたら、国を越えてそういうことをやったことはないけれども、おもしろいということで、うまく商談がまとまりまして、2016年4月に初めて開催しました。いろいろな経緯で成功するに至ったんですけれども、これをやる上で、先ほどから申し上げてますように、福岡だけではどうしても引きつけられないので、ここで九州の魅力ということで、主催者さんたちに、ここはいいねと知っていただこうということで、九州、沖縄地区のコンベンションの集まりのときに呼びかけをいたしました。そうしましたらすぐに宮崎、大分、長崎、佐世保のコンベンション協会さんに、いいよと言っていただきました。ここの4都市がファムトリップと言われる、要は招請旅行の受け入れ地になっていただきました。またそれだけではなくて、受け入れはできないけれども、商談の機会があれば参加したいというところがないかということでお声がけしまして、さらに北九州、熊本、沖縄、それから日本を代表してJNTOさんに出展していただきました。そのときの様子というのが、JNTOさんのホームページにも掲載されております。  これが当日の会議の模様です。最後にはこういうことで、参加された方から、みんなの出会いの記念に植樹をしませんかという提案があったので、会場となったホテルのお庭に急遽オリーブの木を見繕って、みんなで記念植樹をしたんですけど。この中に長崎のコンベンション協会の野田マネジャーもいらっしゃいますし、前コンベンション協会部長の竹中さんもいらっしゃいます。ということで、このような形で、みんなで非常に和気あいあいとして。実際にこの直後に熊本地震が起こってしまいまして、実際に考えてくださってたところも、その年はなくなりました。でもこれを1回で終わらせてはいけないというか、このみんなでまとまろうという機運は続けていきたいと思いまして、第2回目をことし1月終わりから2月初めにかけて行いました。そのときも長崎さん、大分さんにご協力いただきまして受け入れをしていただき、また各都市が集まって、この商談会を実施しております。実は来月10月には、今度切り口を変えまして、訪日教育旅行、今修学旅行を日本から出るばかりではなくて、海外からも来ていただこうということで、教育旅行のニーズが非常に高まっておりますので、これについても九州の5都市が連携して、この招請旅行を10月に行う予定にしております。  このようにしてMICEの中でも特に、インセンティブツアー、企業ミーティングというところでは、九州は皆連携することができると思っておりますので、今もちょうど今週バンコクでMICE見本市があっておりまして、ここには長崎さんと広島さんと福岡が3者共同で出展しております。こういう形でこれからもぜひ長崎さんとは連携を深めていけたらと考えております。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。  以上で、私からのご説明は終わらせていただきます。ありがとうございました。 6 ◯向山宗子委員長 嶋田参考人、本当にすばらしい説明をありがとうございました。  それでは、委員の皆様のほうから、参考人に対してご質問等はございませんか。 7 ◯吉原 孝委員 ありがとうございました。先ほどの話の中で、MPFをつくられて、その1つの大きなコンベンションがライオンズクラブ福岡大会だというようなお話で、これが世界120カ国、3万8,000人の会で、この会の受け入れをきっかけにして、飛躍的におたくのコンベンション事業というのが展開されたような印象を私は受けたんですが。そのとき、苦労とか効果とかいろいろあったと思うんですけど、何かそのときのことをちょっとお話しいただければありがたいと思うんですけど。 8 ◯嶋田参考人 ライオンズクラブ国際大会が福岡で2016年に開催されるまでの経緯をお話ししますと、まず福岡が開催地として決定したのは2010年の話です。ですので、開催までに6年を費やしております。その前の年にも下見がございました。私は当時、その下見をしたホテルのほうに勤めておりましたので、下見の受け入れも、それから福岡市が開催決定した直後の視察などにもかかわっておりました。開催地として名乗りを上げたときに、世界中に競合都市がありました。重立ったところでは南アフリカのケープタウンですけれども、何が一番ネックになったかといいますと、ホテルが全体統合して先方の主催者の求める数が提供できるかというところが1つの大きなポイントになっておりました。といいますのが、福岡の開催年の前年、2015年はハワイのホノルルだったんです。このときはたった4ホテルがオフィシャルホテルでした。ところが福岡の場合には、これが何十も集まらないと同じ数が提供できないということで、一番最初に当時のコンベンションビューローが必死になって市内のホテル、施設さんにお願いして回ったのが、客室の提供というところでございます。6月というのは、まだ修学旅行なども結構あったりして、旅行者が少ないわけではない。その時期に申しわけないけれども、この開催期間中というのは市内がこういう状況なので、客室を預けていただけないかということで、1ホテル、1ホテルを回りながら、何室提供いただけるかというのを集めて回る。そして、主催者が規定する条件の数を提供できますというところに持っていくのが、一番最初に苦労した点かと思います。  これの開催が決まって、いろんなところで表に出るようになって、各協力ホテルさんも自分たちもその一員なんだということで認知していただくようになって、そこからは比較的客室に関してはそこまではなかったと思いますけれども、今度は宴会場の提供というのが直近の1年間で発生しております。と申しますのが、各国それぞれ参加してくる人数が異なりますけれども、食事がやはり独特であったりとか、自分たちの国の催し物をしたいとか、会議をしたいとか、もしくは友好を深めるためにオープンなパーティーを開きたいとか、そういったニーズが毎年あるんですというのをホノルルに行ったときに知らされまして、同様にやはり宴会場を持っていらっしゃるホテルに提供してくださいというのをお願いしてまいりましたけれども、1年前を切ってしまいますと6月はやはり株主総会であったり、いろんなそういう会合が多い時期で宴会場がなかなかまとまって取れない。特に、宿泊を大体国別でホテルを決めていましたので、同じ国は大体1つないしは2つ、3つぐらいに寄せて集めて、そこで食事もとるということをするんですが、そういったことで苦労しておりました。  また、このライオンズクラブでは、大通りでパレードするというのが習慣になっております。では、これをするためには警察とも協議して、交通規制をしなければならないということで、福岡市並びに福岡観光コンベンションビューロースタッフが一緒になって、警察との協議も重ねてまいりました。ただ、それだけに終わらず、せっかくですので九州のうまかもん市であったり、民芸品・伝統工芸品、こういったものをバザールという形で、ぜひ世界中の方々に見ていただいて購入していただこうということで、パレードがあった通りのすぐ近くの大きな公園で、バザールも3日間ほど開催いたしまして、長崎さんも含めて九州の各都市がそこに参画、出展していただいたりということで、そこでもまた連携を深めていくことができたかと思います。  ハードという面におきましては、このコンベンションゾーン先ほど言ったいろんな施設がございますけれども、これをきっかけにWi-Fiを入れました。どうしても外国人の方々が会議をする上で、もちろんツーリストの方もそうですが、Wi-Fiというのは絶対に必要な機能になります。ですので、これまでホテルではWi-Fiはいち早く導入されていましたが、会議施設では今でもない施設が幾つかございますけれども、福岡市がかかわるこのコンベンションゾーンの施設には、これを機に一気にフリーWi-Fiを入れるということができました。これはいまだに非常に役立ってまして、国際会議主催者が下見したりする折に、Wi-Fiは大丈夫かと、いつもお問い合わせを受けますけれども、この3万8,000人が参加したライオンズ大会でこれを供給してますので大丈夫ですと、自信を持ってお答えすることができるというのは非常に大きかったと思います。  また、このときにいろんなボランティアさん、こういったところも、おもてなしという形で活躍していただきましたので、この方々がいまだにボランティアとして、いろんな外国人がいらっしゃるときには、歓迎のときにお手伝いしていただいたりということで、まだ今も活躍していただいたりとか、いろんな形で後に継承されていると思います。 9 ◯吉原 孝委員 ありがとうございます。先ほども申し上げたように、この世界大会がきっかけになって、飛躍的に御市のこのコンベンションの運営、それから誘致のあり方についての形が確立される1つの要素だったのではという印象を受けております。  それで、こういう大きな大会についての、種々課題といいますか、それに対しての対応の仕方というお話がございましたが、長崎ではとてもそのような大きな大会は誘致できないと思うんですが、しかし2,000人ぐらいの規模だったら、今回MICEの施設建設が行われると可能ではないかと思うんですが。それでも全国大会、世界大会の小規模なやつでしょうけれども、今おっしゃった、開催に向けてのいろんな諸団体の仕込みです。今るるおっしゃいまして、御市の場合は3万8,000人で6年前から仕込みをされたということですが、やはり規模によってその期間が若干短縮されたり。例えば2,000人規模だったら、3年ぐらい前からとかあると思うんです。それは今おっしゃったホテルとか宴会とか、その主催する会がいろんなイベントを行うとか、それに対して対応をどうするかとか、今るるお話しいただきましたが、そのワンストップで云々ということは先ほどのライオンズ大会の経験を経て、その後確立されていかれたんじゃないかという気がするんですが、そのあたりは、今後我々が長崎市でやるとする場合、コンベンションビューローというものはできておりますけれども、受け入れ体制を確立していかなければいけない。それからMICEも決定されて、コングレさんを中心にして今後誘致活動をやっていくということなんですが、そういう折にそれぞれの機関との連携が非常に大事だと思うんです。そういう組織図の中で連携をやっていくという場合に、何が大事なんでしょうか。難しいと思うんですけど。それはそれぞれの都市によって違いがあるというのは十分わかった上でお尋ねしているんですけど、いかがでしょうか。 10 ◯嶋田参考人 おっしゃいますとおり、ライオンズクラブというのは、地元のMICE産業界で連携を深めるには、本当にいい機会になったと思います。と申しますのも、2014年にこの福岡観光コンベンションビューローの中にMPFができましたけれども、一番初めからうまく軌道に乗っていたわけではなく、やはり出向して支えてくださっている企業の皆さん方も、それぞれにやはり目指しているところが必ずしも同じではない。旅行社さんもいらっしゃれば、PCOさんもいらっしゃったり、交通事業者さんもいらっしゃったりということで、なかなかぎくしゃくする時期もありましたが、新しい組織というのができた折というのは、やはり最初にそういう葛藤の時期は必ずありがちだと思います。それを乗り越えてまた1つになっていくことによって、パフォーマンスがどんどん発揮されていくんだろうと思いますけれども。そのきっかけになったのは確かにこういう大きい大会でして、先ほど申し上げませんでしたか、宿泊だったり、輸送機関、移動のためのバス運行計画であったり、または宴会場であったり、このあたりを最終的にライオンズクラブのこの大会の折にホストとなった福岡側で用意したのが、チーム福岡と私たちはそういう言い方をしておりましたが、旅行社さんと交通事業者さんとがコンソーシアムを組んで、私どもコンベンションビューローの中に大体半年間ぐらい、仮事務所という形でずっと詰めておられました。その場所を提供したんですけれども、やはり日ごろからこうやってコミュニケーションをとったり、そして本来であったらライバル関係にあるような会社さんがお互いにデスクを隣に並べて、1つの大会の成功に向けて一致団結協力し合う、そういった形というのが、実はこれをまた別のスポーツ大会でもその形を踏襲しましたということを最近聞きました。非常にいいことだと、1社だけではなかなか乗り切れないところも大きい大会を複数でともにやることによって、また前の経験を生かして前よりもさらによくということがやれるような環境に、今なりつつあるのかと思います。 11 ◯山本信幸委員 それでは第16回アジア太平洋地域ITSフォーラムの件でちょっとお聞きしたいんですけど。パワーポイントで説明していただいて、非常に内容が詳しくてわかりやすかったんですが、この大会を行うに当たって、先ほどからチーム福岡の話が出てきているんですが、その中でのまず1点目が福岡県との関係、もう1点が行政の活躍なんかがどういうところで、福岡市がこういう活躍をしとったとか、こういう部分がちょっとストレスになったとか、そういう部分があったら教えていただければと思うんですが。 12 ◯嶋田参考人 ありがとうございます。このITSフォーラムを誘致するときに一番最初に相談したのは、私どもにスタッフを派遣してくださって、また非常に大きく日ごろからサポートしていただいている賛助会員企業の1つである交通事業者さんにご相談に行きました。こういう会議があるというのを知ったけれども、これは福岡でぜひ開催したい。そうすると今後の福岡のまちづくり、インフラ、ソフトを発展させる上でも非常にいいきっかけになると思うというご相談をした折に、ではこういったことをやっている自分のところの関連会社の人がいるから、そこを紹介しますと言われて、その方のところに福岡市の方と一緒にまいりました。  その前に、大もとになるアジア太平洋地域の事務局兼日本の事務局をしているところが東京にあるんですけれども、ここに行った折には非常にあしらわれたといいましょうか、自分たちは会議屋さんとか会議施設とかそんなのはお呼びでないと。本当にやりたいと思うんだったら、交通事業者さんを連れてきなさいと言われました。あと、1回目は東京で22年前に開催されて、そのときは数百人の規模でスタートしたけれども、それ以降はアジアの途上国で専ら開催している会合なんだと。というのは、アジアの途上国はいまだに高速をつくったり、大きな鉄道をつくったりと、そういう大きい事業をやっているから、そっちのほうがむしろ主なので、日本で開催する予定もないと言われたところからのスタートだったんです。  それで、地元の交通事業者さんの関連会社のほうにお話をしましたら、今日本の中では、オリパラに向けて交通系カードをいかに活用するかという開発が進んでるんだと。それでこの交通系カードをそのときの選手のIDカードにしようという動きで、開発が今進みつつあるんだと。またこういうカード情報、ビッグデータというものを事業者、会社に関係なく共有し合うことによって、どんどんいろいろとビジネスに発展している最中なんだということを伺って、これは何が何でもやはりこういう会合というのは、日本でオリンピックを前に開催されるともっと盛り上がるのではないかということで、次に地元の九州大学のトップの方にお会いしたり、またいろんな企業、昔でいえば自動車業界なんでしょうけれども、今やこういう技術というのは携帯とか通信会社がかなり主を担っておりまして、そういったところに相談してまいりました。  最後に相談となったのが行政でして、というのも、どうしても担当する部局に合致するところが見つからないんです。最初は自動車のほうの県の部署に行ったんですけれども、県のほうは地元の事業者さんがある程度発展しているので、大きい動きというのは今あんまりしてませんというような話になったりとか、市のほうは地下鉄のほうはやってるけれども、まちづくり全体でやっているところはないとかいうことで、実際のところやはり県も市もなかなか、これをトータルで扱っていらっしゃる部局というのが、いいですよ、うちが主管でやりましょうとは、なかなかなり得なかったという部分で難しさはありました。  最終的には、福岡県については、やはり水素エネルギー、水素自動車というものを推進しているということもありまして、出展も含めて基調講演の部分でもかなり協力していただいたりしております。  福岡市はホストシティではありますので、市長がご挨拶したりとか、またユニークベニューとして川端商店街というアーケードがあるんですけれども、そこのパーティーに対して開催にいろいろとエンターテインメント性を出す上で、例えば博多織の織機を持ってきたりとか、そういうようなご協力を、私どもが福岡市と一緒になってという形でしたり。また先ほども説明しましたように、スタートアップ企業というのを福岡市がどんどん発展させたいと思っているということもありましたので、地元のスタートアップ企業を幾つか募って、福岡市のブースに出展するという形での協力ということはやっておりましたが、おっしゃるとおりで、こういう会合を誘致する上で何か資金面であったりとか、開催サポートという面ではやりやすいんですけれども、ホストの一員となる上では、やはりカウンターパートを見つけていくのは、なかなか難しいというのは感じております。 13 ◯野口達也委員 どうもきょうはありがとうございます。いろいろ説明いただいてあれなんですけど、今は公益財団法人の福岡観光コンベンションビューロー、そこの中に、説明ではMICEに関係していろんな組織がずっとできていって、今の形になったと思うんですけれども、当時のコンベンションの組織から新たにこのMPFを発足させるときの違い、また苦労といいますか、そういったものがあれば教えていただきたいと思います。 14 ◯嶋田参考人 私自身は、実際はMPFが発足してから入った人間になります。ですけれども、このMICEビューローというものをつくろうという協議会には、事業者の一員として参加していたところであります。  始まってからフェーズをいろいろと追ってやってきましたというところは先ほどご説明しましたけれども、ちょっと重複しますが、やはり出向してくださっている企業さんが倍以上にふえたんです。それまでは旅行社の方が数名と、市からの出向の方と、補助的な役割での契約スタッフ数名がコンベンション誘致部というところにいらっしゃったかと思います。主にやっていたことというのは大型コンベンション、九州大学さんや福岡大学さんなどが主催する医学会とかの開催が決まりました、開催の助成金をサポートしてください、開催する直前には、その支援ツールとしてパンフレット・ガイドブックとかそういったものを提供してくださいと。それで時折、バスはどうやって手配したらいいのかとか、お弁当はどこに頼んだらいいかとか、そういうお問い合わせを、人員もそんなにいたわけではないですので、どちらかというと受け身でご要望を受けるようなスタイルが多かったかと思いますけれども。今度は打って出るということになりますと、日ごろからやはりコネクションをつくっていって、こちらから自分は何者で、こういうことでご協力できますけれども、何かご支援できるようなものはないでしょうかという営業をかけていかなければならない。日ごろからそういうことになれていらっしゃる営業系の方はいいんですけれども、そうじゃないところ、受け身がなじんでいらっしゃる方は、なかなかそれは難しい。ですので、2年間ぐらいで何度も組織の中で微調整とか異動したりとか、組み直したりとか、そういうことをしながら、何を自分たちが目指していかないといけないかというのが、やっとこのごろは皆自覚して、みずから進んで日ごろから足を運ぶというようなことになってきたかと思います。やはり最初の1年ぐらいは、ぎくしゃくする部分というのはありました。 15 ◯野口達也委員 ありがとうございます。やはり長崎も今変わろうと一生懸命に努力しているわけですけど、そういう従来のコンベンションビューローから、やはりこのMICEに関して変わっていかないと、まさにいかんのだろうというのが、きょうはよくわかりました。  その中ですみません、この表の中で、先ほど国際会議協会、ICCAですか、これは東京よりも福岡のほうが件数は多いという形なんですか。 16 ◯嶋田参考人 そこに書いてある数字は順位です。だから、東京は世界の21位ということになります。 17 ◯野口達也委員 東京は21位。そうしたらこの下のほうの福岡の赤線が大きく上がったり下がったりしてます。これはこの年、下がってるときが件数が少なかったとか、そういうことではないのですね。 18 ◯嶋田参考人 そういうことです。大体1件認定される、されないで、世界順位が10位ぐらいかわります。この一番ランキングが上がった、世界の85位になったときというのは、30件を認定してもらったときになります。 19 ◯野口達也委員 ということは、例えば東京、京都は、言いかえれば安定して取れているということですね。ところが福岡さんが上がり下がりするのは、やはりそこが昔のゴールデンルートとまた違う部分かと理解はできるんですが、この大阪も結構上がり下がりしてます。この辺は言いにくい部分もあるかと思うんですけれども、嶋田参考人から見てどこが東京などと違うのか。私たちから見るとやはり東京、大阪、京都というのは同じようなレベルでいっておってもおかしくないんじゃないかと思うんですけれども。私たちもこの間、ちょっと大阪の国際会議場を見にいかせてもらったんですけれども、アクセスの面とかホテルの面とか、いろんな面で思うところはあったんですけれども、その辺がもし嶋田参考人の考えがあればお聞かせ願えればと思います。 20 ◯嶋田参考人 実は、ここに挙げている都市は全て現在グローバルMICE都市になっておりまして、グローバルMICE都市の都市力を強化して日本を強くしなければというのを観光庁日本政府観光局、JNTOが今提唱して、昨年11月ぐらいから、そういう都市力強化委員会というのが発足しております。5月に第2回目が開催されて、また恐らく秋ぐらいに第3回があると思いますが、そのときに事前のヒアリングをした資料を見て驚いたんですが、開催された件数に応じてのこの順位なんですけれども、コンベンション協会がみずから誘致した件数と開催した件数が、ほぼイコールなのが福岡です。東京、京都は誘致した件数より圧倒的に開催した件数が多いということになります。つまり、やはり都市そのものが認知されているので、研究機関、大学機関、いろんな団体・協会などが主催しているものを頼らずして決めているものというのが、たくさんあるということじゃないかと思います。私たちも誘致している中で、日本では開催したことがない、もしくは1回開催したというぐらいで、次をどうしようかといってるときに、必ず、1回目に東京といったら次に京都が来ますし、1回目が京都の例もものすごく多いんです。やはり欧米人の方々の京都への憧れというのがあるんだろうと感じます。  おっしゃるとおり大阪と競合することは、そんなに数多くないです。むしろ競合が多いのは神戸と横浜です。こことはいつも競合するような形になっております。横浜はやはりアクセスが非常にいいというのと、やはり大きなMICE施設がありますし、神戸も結構、関空も含めてアクセスが悪くないし、そして海辺に面しているまちということがありますので。恐らくこの関西のエリアというのは、大阪、京都、神戸と3つも大きな都市がありますので、この中での競合も結構激しいんじゃないかと推測しております。大阪さんがなぜこうなっているのか自体は、私のほうではちょっと申しわけありませんけど推しはかれないということになります。 21 ◯平野 剛委員 本日はわざわざお越しいただきまして、ありがとうございます。私のほうからも、ちょっとお尋ねさせていただければと思います。  今のお話の中にもありましたけれども、東京を除くと日本の各大都市の国際会議とかにおいてはトップをいってるぐらいなされておって、必ずしも都市の魅力という観点から見ると、今出された横浜や京都や神戸よりも福岡が勝っているのかというとどうなのかという。何かこれだけの数字を出しているというのは、やはり案件獲得には受け身ではだめと、攻めの営業と書いているように、結局その中にいらっしゃる皆様方の営業力、組織力というのがここまで結果を出しているのだろうと推測するわけなんですが。民間の方とかも入ったような組織になっておったんじゃないかと私は認識しているんですけれども、どのような組織をつくられて、その中でどのような人材教育をなされていて、こんなに強い組織になっているのか。そこら辺を他都市と比べたときに、自分たちのコンベンションの組織の強みというか、だからこそ私たちはほかの市に勝てているんだというようなところをちょっと教えてもらえればと思います。 22 ◯嶋田参考人 お褒めいただきありがたいと思いつつも、実態とこのランキングというのが本当にイコールかというと、必ずしもそうではないと申し上げたいと思います。といいますのが、このランキング先ほどからお話ししてますとおり、4割が九州大学さんということで、九州大学さんのほうが、いろいろ研究拠点ということで、キャンパスもこの来週末には完成して、日本最大の面積を誇るキャンパスが誕生するんですけれども、やはり一番最初に移転した工学部を中心に、いろんな研究機関、新しいセンターなどがどんどんつくられている。それをきっかけに記念の国際シンポジウム、セミナー、国際会議、こういったものが続々と開かれているというところが、この数字の伸びに反映している部分が多々あると思います。ただ、その4割が九州大学さんで、6割は民間ないしほかの大学であるわけなんですけれども、ではこれを見つけてくる、これは誘致した成果というのがあらわれだしたのが、去年ぐらいからかと。  2014年からは右肩に上がっておりますけれども、私どもMPFができたのが2014年で、2014年にでき上がって早々なので、やはりある程度いい数字というものを地域の皆さん方に示していかないといけないという部分もありまして、スタッフが拡充されたこともありますので、今までだったらリサーチの対象になっていない、つまり関係が構築できていないような外国公館であったり、いろんな文化団体、経済団体、こういったところとも連携を図るようになり、またそういったところが実は主催している情報を吸い取れるようになったということで、まず第1段階伸びております。その後まだずっと右肩上がりで伸びているというのは、そのサポートを積極的にしますということで、地元のホストになる話が来たところに、話が来たのでしたらこういうことでお手伝いしましょうということでお声をかけたり、どちらかというと、先ほどおっしゃったような積極的に打って出るというのは、国内基準というよりも、この国際基準の会合を取っていくときには、そういう動きをしないとなかなか難しい。ですので、国内基準はどちらかというとリサーチ力の成果、それで国際基準のほうが営業力の成果というところで、ちょっとアップダウンがあるというのはなかなか認定してもらえたり、開催しているけれども基準を満たしていないとか、そういうことでちょっと激しいんですけれども、ちょっとことしは、もうちょっといけるのかと思いますが。  ではどうやってこの体制になったかというのは、繰り返しにもなりますけれども、メッセージをやはり1つ決めたら、それをずっと言い続けないと、ぶれていってしまっては、メンバーも数年置きに出向の方々はかわっていきます。かわったたびに、また新たな空気感になりますけれども、かといって新しい方のエネルギーもいただきながら、組織はやはり強くしていかないといけないというところがありますので、一番最初に着任された折には、きょうご説明したようなもののスタッフ版に当たるようなものをトレーニングメニューとして、ずっと研修をしたり、そしてまた、いち早く地元の関連施設、関係機関を知ってもらうために、ずっと視察を組んだり、そして主催者の方が来られた折には新人の方も同席させて、OJTをずっと繰り返しやったりとか、そういう一般企業でもされているようなことをこのビューローの中でもやりながらということで進めております。そこまで特別なことをしているわけではないような気がいたします。 23 ◯平野 剛委員 ありがとうございます。かなりご謙遜された形での意見もあるのかと推察するんですが、ただお話しの中で、連携だとか情報の吸い上げだとか、そのリサーチ力、営業力、やはり組織力というのがあるのかと感じましたし、営業ということを考えたら、民間の感覚でいうと、営業を頑張るという裏側のインセンティブとして、頑張ればやはりそれなりの評価だとか、給料・ボーナスにはね返ってくるとか、いろいろあるから民間の会社というのは、おのおのの社員さん一人ひとりが頑張るというところはあるのかと思うんです。それで、これも長崎が立ち上げる上で、やはり公務員的組織とかであると、やったから、自分に何が返ってくるんだという、やはりそこら辺のインセンティブなりメリットがないと、そのモチベーションは続くのかとか、やる気を持たれてやるのかという部分に関して、すごく不安に思うところがあるんです。そこまで何をもって一生懸命に頑張るんだというところに、組織的な中で何かちょっとひと工夫あったりとかはされるんですか。 24 ◯嶋田参考人 今おっしゃった視点はとても重要だと思いますので、ぜひ長崎さんでそれを実践していただけたらと思います。残念ながら私どもは、そういうふうに試みたことはあるんですけれども、制度化するには至っておらず。というのは、やはり財源の問題というのは、これは全国どこのコンベンション協会コンベンションビューローでも抱えていると思います。私ども福岡コンベンションビューローは施設を持ちません。そして売り場を持っておりません。ということは、福岡市の負担金と民間の賛助会員さんの協賛金で賄われているということになりますので、これをどうするかということも、実は財団運営上の大きい課題で、ここがしっかりしないことには、スタッフを拡充させたり、もしくはモチベーションを上げていくということにはならないと思いますので、おっしゃるとおりで、ここがやはり、やる気を続けさせるためには、非常に大事なポイントだと思っているので、ぜひ実践していただけたらと思います。 25 ◯堤 勝彦副委員長 本日はどうもありがとうございます。  先ほど嶋田参考人からお話を聞かせていただく中で、福岡の弱みをほかの都市で補って、協力してもらってやってるんだということで、九州は1つ、オール九州で頑張っているというお話を聞かせていただきました。その中で、長崎のほうも弱みの部分に、何とかこちらも加勢しましょうかとか、手伝いましょうかとか、観光とかなんとかでいってるのかと思うんですけど、その中で現在長崎市はまだMICE施設はなくて、今から建設しようとしているんですが、2,000人規模のホールなんかがあるんですが、その場合、福岡からのおこぼれというか、こっちに協力してください、じゃこっち側もお客さんを回してもらえませんかという感じに、流れがなればいいかと思ってるんですが、現在でいえばどんなことで長崎のほうに、何かお客さんを回してもらうとか、分科会の一部にしてもらっているとかはないかと思っておりますが、いかがでしょうか。 26 ◯嶋田参考人 今のご質問の内容は、実は冒頭でご紹介した昨年10月の長崎MICE事業者ネットワークさんのセミナーでも同じ質問がたくさんまいりました。どうやったら長崎・福岡連携というのがありますかということなんですが、コンベンションということにおいては、もしかしたらライバル関係になるかと思います。ただし、今私どもがやっているのは、全国、これだけたくさん次から次に施設が出るわけで、同じパイを奪い合うのではなくて、パイを大きくするほうに注力しようということです。外から持ってくる、つまり私どもが重点分野と掲げるようなところの国際会議を外から持ってくる。そういったところにKPIを持っていくようにしていこうとか。もちろん施設と福岡市と一緒になって、3者で共同営業も日々やっておりまして、何でもかんでもではございません。これに関しても重点分野を決めて、特に5,000名以上というところにターゲットを設定しております。というのは、やはりたくさんあちこちに、2,000名、3,000名級の施設というのができますので、やはり地元の主催者さんは、地元で開催したいと思うのが常だと思います。ですけれども、5,000名以上ぐらいの規模になると、例えば7,000、8,000、1万とかになると、やはりどうしてもアクセスの問題、宿泊の問題がいろいろありまして、やる場所というのが限られてくるんです。例えば東京、横浜、神戸、大体この3都市ぐらいでローテーションしているところに、福岡が今度はローテーションの一角に入るように、東京、関西などにある学協会の本部へ営業するとかいうようなことに努めております。  では長崎さんとどういう形での連携かというと、やはり今既に実践されているのはインセンティブツアーになります。海外からお越しになられて、むしろデスティネーションとしての魅力は長崎のほうにあったりしますが、入り口と出口が福岡になることが多いですので、そこの中で長崎に行く間に見どころへいろいろ行っていただいたり、もしくは福岡から出入りするけれども熊本に行ったり大分に行ったりというのは、数年前からそういうような流れが来てますので、それをもっとふやしていくというようなことで共同出展したり、もしくは共同でファムトリップをやったりというようなことをやっております。  また企業ミーティング、これも一緒にやれるチャンスがあると思っております。企業ミーティングを主催している人たちの集まりが、いわゆる学会、国際会議であったりするわけですので、この企業ミーティングをどんどん開催したり招聘したりということで連携しているうちに、ではその方々が参画しているメーンの会議もやろうかというような動きになったりすると思います。福岡では5、6年前から通信会社の企業ミーティングというのが結構ふえてきたと思っておりました。アジアではシンガポールとか中国、それから香港、韓国、こういったところの携帯会社さんが中心ですけれども、そういうところがぽつぽつと単独で、もしくは2、3社で会議を開くようになってきた。それで認知度が高まってきたところで、では通信系の国際会議の誘致に今度は発展したりというようなことになっていったりしますので、企業ミーティングの誘致の上では、実は長崎さんと連携できる可能性が高いと思っております。規模が数千規模とかではなくて、数百名規模とかだからです。これは会場を移していってというのは、あり得る話だと思いますので、そういった形ならありますけれども、何か大きい会合を長崎か福岡で開いて、その分科会をどちらかでまた開くというのは、可能性がないとは申しませんけれども、なかなか現実的には、あんまり件数が多いパターンではないと思います。 27 ◯堤 勝彦副委員長 ありがとうございます。今のお話の中では、国際会議なんかで、アフターコンベンション的な役割でも長崎とかあちこち行かれますとおっしゃったんですが、嶋田参考人から見られてずばり、九州7県ある中で、福岡から見て、その魅力を伝えるにはどこが一番いいと思いますか。お客さんに、長崎はよかよとか、アフターコンベンションの件とか含めながら、もしよければ教えていただければと思います。 28 ◯嶋田参考人 冒頭でもお話ししましたが、相手が何を求めているかによって話すことは毎回違っています。例えば長崎さんを説明するときには、やはり平和教育の観点から、教育旅行であれば絶対に長崎さんを推しますし、もしくは海、こういったところを注目するのであれば、やはり雲仙とかも含めてですけれども、やはり長崎さんは非常にそういった意味では魅力的だと思いますので、推し進めます。異文化情緒も味わえるとかというところを気に入ってらっしゃるような方々にもお勧めしますし、むしろ温泉地に行きたいと言われれば、やはり大分だったり熊本だったりをお勧めしますし、ジオパーク、こういったところに注目したいんだといえば一番手は鹿児島になったり。それで二番手が島原のほう、要するに長崎のほうになったり。ですから、ちょっとご期待に沿うお答えじゃないかもしれませんけれども、必ずしも毎回同じパターンでお話しするというよりも、大体このお客さんはこういったことを求めているんだなというのに合わせてお勧めしているというのが現実でございます。 29 ◯向山宗子委員長 最後に委員長から1つだけちょっとお尋ねさせていただければと思います。  嶋田参考人が今までかかわってきた中での個人的な見識で結構なんですけれども、今ずっと福岡市の取り組みの中で、強みを生かして弱みをどう解決するかということが大きなポイントだと、私はきょう認識させていただいたんですけれども、嶋田参考人が長崎を例えばディレクターとしてマーケティングされる場合に、長崎の持っている最大の強みと、やはり弱み、どのようなことが考えられますでしょうか。もしよかったら教えていただければと存じます。 30 ◯嶋田参考人 まだまだ不勉強で見識が浅くて申しわけありません。的外れでしたら申しわけないと思うんですけれども、この仕事に携わるようになってから、いろんな地域、特に九州の皆さん方と交流するようになって、連携するようになって、そしてまたその都市もセールスポイントの一部としてアピールするようになってまいりました。  それで福岡に入り口として入っていただいたときに長崎さんを説明するには、先ほどとちょっと重複しますけれども、やはり絶対的にネームバリューが福岡よりも高いという点は、もう福岡よりも先に一歩進んでいらっしゃると思いますので、やはりそこをぜひ強みにして、長崎の平和に対する思いというところは、売りにするという言い方は失礼かもしれませんが、絶対世界中から認知されているポイントだと思います。先ほどご紹介しましたけれども、1回目のファムトリップに来られた方々が、実は非常に残念がっていたのが、長崎でぜひグラウンド・ゼロを見たいんだ、そこにおろしてくれと、ヨーロッパの方々が言ったんですけれども、どうしても行程の関係上、立ち寄れなかったんです。それで長崎に1泊して、それでもみんな見たかったのにと、何のために長崎に来たのかわからないとおっしゃって、そこで2日目に時間をつくって、そこへ立ち寄りました。ということで、やはりそれぐらい認知されているんだと。私もそこに同席していて初めて、それぐらい皆さんはご存じなんだと。  それと軍艦島も皆さんご存じでして、007のロケ地になったここに行きたいから長崎コースを選んだと、世界中にインセンティブ旅行をハンドリングしてらっしゃる旅行社の社長さんがおっしゃってました。  このように長崎にはオンリーワンというか、ここにしかないものをたくさんお持ちだと思いますので、ぜひそういったものをアピールされると、福岡もちょっとかなわないぐらい、すぐに国際マーケットにも認知されるのではないかと思います。  それで弱みは、私にはまだちょっと推しはかれないんですけれども、福岡がとっている戦略の1つとして産業系MICEというか、産業とマッチングさせる、地元を活性化するツールとしてのMICEという切り口を持って、日ごろ活動している中では、では長崎さんの場合には、プラスアルファで何を主催者に提供できるのかというところが、私自身まだ説明できる状態に至っておりません。これは不勉強なだけかもしれませんが、そのあたりが説明できるようになると、もともと知られていて、こんなにすばらしい自然とか、いろんな歴史を持っていて、さらにこういうことも今、最新のものも持って帰られるんだとなれば、もう本当に強いまち、デスティネーションになっていくのではないかと思いますが、このあたりがちょっと私が今まだ見えていない部分かというように思います。 31 ◯向山宗子委員長 ありがとうございました。  ほかに、よろしいですか。それでは、質疑を終結します。  嶋田参考人におかれましては、今回はお忙しい中、わざわざお越しいただきまして、まことにありがとうございました。  本日いただきましたご意見などは、今後、本委員会におきまして、十分に参考にさせていただき、調査・検討を重ねてまいりたいと思います。
     今後とも本市の取り組みにつきまして、ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。  参考人退席のため、暫時休憩いたします。           =休憩 午前11時51分=           =再開 午前11時51分= 32 ◯向山宗子委員長 委員会を再開します。 〔次回開催日、調査項目について協議を行った。 その結果は、次のとおりである。 1 次回開催日については、10月11日に決定した。 2 調査項目については、「今後のコンベンショ  ン誘致の具体的な取り組みについて」に決定  した。〕 33 ◯向山宗子委員長 ほかに何かございませんか。  ないようですので、これをもちまして、コンベンション誘致対策特別委員会を散会いたします。           =散会 午前11時53分=  上記のとおり委員会会議録を調製し署名する。  平成30年11月15日 コンベンション誘致対策特別委員長                 向山 宗子 長崎市議会 ↑ ページの先頭へ...